顎関節症がこじれていく過程

当院では、顎関節症がこじれていく過程には、以下のような段階があると考えています。

 

(1)顎が痛い

顎が痛くなる原因は様々(一時的な過負荷、姿勢、心理的ストレスなど)だが、顎に痛みを感じ始める。

人によっては痛いのが嫌なので、痛みが出ないような動きを身につけてしまう = 代償動作

(2)変な動きの癖がついてしまう痛みは出なくなるが、口の開け方・閉じ方が変になる。

痛みが出ないような動かし方をしてしまうので、口の開け方、閉じ方が変になる。

(顎の先端に注目して観察すると一度、右に移動してから左に動くとか。)

 

口を開けると顎関節がガクガクいうようになるが、本人は無意識にやっているのであまり気にならない。

 

(3)顎が変な動きをしていることに本人も気づく

やがて関節に負担がかかるようになり、顎関節のガクガクも気になるようになる。本人も変な動きになっているのに気づくようになる。

 

(4)ガクガクした動きと痛み

ガクガクした顎の動きに加え、変な動きをしているので筋肉にも疲労がたまり、再び痛みが出るようになる。

あれこれ不調が重なり、かなりまいっている状況。

 

(1)の「ただ痛い」時に施術をして整えるのが理想です。

変な癖がついていないうちがベターです。

ただし「顎に痛みが出る」という状況は、それなりに身体全体に不調が溜まっている状態なので、痛みを取るだけにも時間がかかる場合があります(「一度痛みが取れても顎の痛みがぶり返してしまう理由」参照)。

 

痛みがなかなか良くならない人は、(2)→(3)→(4)と段階が進んでしまっている人です。

 

段階が進んでしまうと、痛くなかった頃の、顎がガクガクしていなかった頃の動きを思い出しにくくなります。

 

なので、良くなるのにさらに時間がかかります(本人は無意識にやっている、一種のクセなので)。

 

しかしながら。

時間がかかりますが、根気よく身体の手入れを続けて、筋肉の緊張を取っていけば、顎の不調は楽になっていきます。

 

諦めずに取り組んでいきましょう!

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