抱っこによる腱鞘炎の解消法

横浜市鶴見区の骨盤の歪みによる肩こり・腰痛専門整体 てらお整体院 石井です。

 

今回は、抱っこによる腱鞘炎の解消法、親指を動かしたときの痛みの軽減方法をお伝えします。

腱鞘炎になってしまったようで手首や親指が痛くて整体院に行きたいけど、なかなか時間が取れない、という時など急場をしのぎたい場合にやってみて下さい。

 

こんな場合に有効です

  • 赤ちゃんを抱っこしている時、赤ちゃんの背中、お尻のあたりを手の平で支えて抱っこしていて、手首が痛くなってしまった。
  • 腱鞘炎になってしまった
  • 親指を内側・外側に動かすとカクカクして痛くなってしまった。
  • 保育士という仕事柄、抱っこ抱っこの連続で腱鞘炎になり手首が痛くなってしまった
  • フライパンを持つのも痛い
  • 病院に行ったらステロイド入りの注射を打てば痛みは和らぐと言われたが、母乳なので注射できない。湿布を貼るくらいしかないと言われた。もう少し何とかしたい。

 

痛い場所

痛みの出る場所

前腕部の手首付近の親指側に触れると、触れただけでビーンとかビビッと痛みが走る。

 

痛みの出る動作

親指を内側(手のひら側)に動かしたり、

 

外側に動かしたりすると、親指や手首に痛みが走る。

 

こんな痛みの解消法、軽減方法をお伝えしていきます。

 

痛みの原因

手首が痛くなってしまう原因は、トリガーポイント(筋肉)と骨(骨と骨の位置関係のずれ)と身体の使い方のクセ。

 

トリガーポイント

×印のところにトリガーポイントができてしまいます。

赤い点のところに痛みが出ます。

親指を動かす屈筋群や母指内転筋、母指対立筋や短母指外転筋や短母指屈筋などの筋肉が、

親指の使い過ぎにより、疲労が溜まり過ぎ、

筋肉の線維の中にトリガーポイントという筋肉のコリができてしまい、

痛みが出てきています。

 

骨(豆状骨)のずれ

もう一つの原因。骨のずれ。

模型を用いて説明します。下の写真は右腕前腕部と手の骨の模型。

赤い丸で囲ったところ”豆状骨”という骨が、

親指の使い過ぎにより位置がずれてしまったことにより、

痛みが出てしまいます。

 

 

先ほど述べた親指周りの筋肉と、豆状骨は横手根靭帯という靭帯で結ばれています。

親指の使い過ぎ、力入れ過ぎると横手根靭帯を介して豆状骨は引っ張られ、位置が微妙にずれてしまいます。

位置がずれていることを知らせるために痛みを出している、とも考えられます。

 

身体の使い方のクセ

抱っこで腱鞘炎になってしまう人は、

もしかしたら親指に過剰に力を入れて使う癖があるのかもしれません。

(抱っこしている人、みんながみんな腱鞘炎になったり、親指が痛くなったりしてるわけではないので)

 

痛みの解消法

ずれた豆状骨を適切な位置に導いてあげれば痛みは軽くなっていきます。

豆状骨の位置は、手のひらの左下隅(右手の場合)の硬いところ。

手のひらの左下隅を左手の親指で押してみて、プニプニしてない、コツンとしたところに親指の腹を、軽く、ほんとに軽く当てます。

で、豆状骨を今ある位置から動かしていくわけですが、左手の親指の先で動かそうとすると、力が入り過ぎてしまい、うまくいきません。

なので上半身を動かすことで間接的に誘導していきます。

上半身が動く

→それにつられて左手が動く

→それに連れられて左手の親指が動く

→それに連れられて右手の手のひらの皮膚が動く

→右手の豆状骨に刺激が届く

 

こんな流れで誘導していきます。

 

動かす方向の例

豆状骨を誘導する方向は、肘の方向、指先の方向、手のひら側、手のひらの外側の4方向くらい試してみるとよいでしょう。

 

豆状骨を肘の方向に誘導する場合

左手の親指を右手の豆状骨に当てたまま、上半身を後ろに傾けます。

10秒~20秒くらい保持します。

そしたら手首、親指を動かしたときの痛みの感じを確認してみて下さい。

痛みがあまり変わらないようでしたら、豆状骨を誘導する方向を変えてみましょう。

 

豆状骨を手のひらの外側方向に誘導する場合

 

豆状骨を手のひらの内側方向に誘導する場合

 

豆状骨を指先方向に誘導する場合

 

やり方のコツ

豆状骨にそっと手を当てるのがポイントです。ギューッと押してしまうと効果が出ません。

やさしく触れてください。皮膚が0.5mm凹むくらい。

 

痛みを予防する心がけ

小指・薬指を意識して使うと親指に余計な力が入らないのでよいです。

 

変化を感じられない場合

変化を感じられない場合は、

  • やり方が間違っている(豆状骨に触れる圧力が強い、誘導する時に指先を使っているなど)
  • 肘や肩、背骨、骨盤など広い範囲から調整する必要がある

などが考えられます。

 

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手首・親指に負担のかかる抱っこの仕方

上の写真のように、手の平で赤ちゃんのお尻を支えようとすると、手首・親指にものすごく負担がかかります。

理由その一。

腕は上腕→前腕→手→指と先端に行くにしたがって、筋肉が小さく細いものになっていきます。

赤ちゃんのお尻を手の平で支えるということは、小さな筋肉を酷使することになるのです。

 

理由その二

手の平という、身体の中心軸から離れたところで持つ、という行為は、てこの原理の逆で、ものすごく力が必要な行為なのです。

 

このような理由で赤ちゃんのお尻を手の平で支えるような抱っこのやり方だと、手首・親指を痛めてしまうのです。

 

手首・親指に負担の小さい抱っこの仕方

赤ちゃんのお尻を手の平でなく、前腕にのせて抱っこをすると手首、親指の負担が減り、楽に抱っこできます。

ほんのちょっと赤ちゃんのお尻を自分の肘に近づけるだけで負担が大きく変わります。

なるべく中心軸に近づけて、なるべく自分の顔に近づけるように抱っこすると楽に抱っこできるようになります。

 

 

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