足底筋膜炎・足裏の痛みはどれくらいでよくなるのか (症例集)
症例 足指の付け根が痛い
お客さん
58歳 女性 ネットスーパーの品出しのお仕事
初回来院
2016年9月
症状
ネットスーパーの品出しの仕事をしていた。荷物を持って職場内を駆けずり回った。
足指の付け根あたりが痛み出した。だんだん足の痛みが増したので3月で仕事を辞めた。
3月に整形外科に行った。インソールを勧められた。使ってみたらふくらはぎが痛くなってしまったのでインソールを使うのは止めた。
足裏の痛みについて再度、相談したところ、「付きあっていくしかないですね」と言われたので、この件で病院に行くのを止めた。
腰も仕事で荷物の上げ下ろしをしていたせいか、5月から痛くなった。
しばらく家で安静にしていた。 買い物は自転車で行っている。足裏への負担にはならないよう、買い物は短時間で済ましている。
10月からまた仕事を再開したいので、身体の改善を行いたい。
という状況でご来院。
飲んでる薬
無し。
施術の内容と経過
初回
お身体の状況
立位で観察すると骨盤、肩ともに右側が上がっている。
腰椎の伸展(後ろ反り)を行ってもらうと腰に痛みが出る
仰臥位で観察すると骨盤の左側が頭方向に変位している
という状況。
「今は足より腰が気になる」ということだったので、足の細かい調整は行わず、骨盤・背骨を整えることに注力した。
施術としては骨盤の調整を行った後、大腿骨と骨盤の位置関係を調整する施術を行った。
大腿骨と下腿の骨の位置関係を調整した。
足関節の踵骨、距骨、舟状骨、立方骨の位置関係を調性する施術を行った。
肋骨・鎖骨・上腕骨の位置の調整を行った。
2回目(前回から5日後)
前回、施術を受けて家に帰ったら ぐったり、疲れた。 その後は、腰の痛みは気にならなくなった。 足は動き回るとピリピリする感じやジーンとする感じが出てきて気になる。特に左側。
とのこと。
お身体の状況
立位で観察すると、右肩が上に上がっている点は変わらないが、骨盤の位置の左右差は無くなっていた。
仰臥位で観察すると、骨盤の左側が、頭方向に変位していた。 左のふくらはぎの筋肉に疲労が溜まっている感じであった。
施術としては前回同様、
- 骨盤の調整
- 大腿骨と骨盤の位置調整
- 大腿骨と下腿の骨の位置調整
- 足関節の踵骨、距骨等の位置調整
を行った。
ピリピリ感が指の付け根から踵の周囲に移ってきた とのこと。
3回目(前回から4日後)
前よりジーンとする感じが減ってきた。 右の踵からふくらはぎにかけてが疲れる。 左もそうだが特に右側が気になる。 左の足の指の付け根のピリピリ感は減った。 左の腰はだいぶ楽になった。
施術としては前回同様、
- 骨盤・背骨の調整
- 大腿骨と骨盤の位置調整
- 大腿骨と下腿の骨の位置調整
- 足関節の踵骨、距骨等の位置調整
を行った。 ふくらはぎや足裏の筋肉を弛める施術を行った。
4回目(前回から3日後)
両足の指の付け根のピリピリ感がまだ気になる。 左の腰はもう気にならない。 右腕の肘を伸ばすと痛い
とのこと。
施術としては前回同様、
- 骨盤・背骨の調整
- 大腿骨と骨盤の位置調整
- 大腿骨と下腿の骨の位置調整
- 足関節の踵骨、距骨等の位置調整
および、ふくらはぎや足裏の筋肉を弛める施術を行った。
肘に関しては、「曲げて寝ている」とのことでしたので、肘関節の調整(橈骨、尺骨、上腕骨)を整え、”曲げ過ぎ注意”をお伝えした。
5回目(前回から7日後)
左足指の付け根が硬い気がするのと右の踵が歩き回ると気になってくるが、以前と比べたらとれも楽になった。
とのこと。
施術としては前回同様、
- 骨盤・背骨の調整
- 大腿骨と骨盤の位置調整
- 大腿骨と下腿の骨の位置調整
- 足関節の踵骨、距骨等の位置調整
を行った。
「10月からの仕事に不安なくのぞめそう」という状況になったので、今回で目出度く施術を終了することにした。
同時に施術した症状
初回に腰痛の施術を行った。 4回目に肘痛に対する施術を行った。
考察
約3週間で、6ヶ月悩んでいた足底筋膜炎の痛みから卒業された訳ですが・・・。なぜそれが可能になったか。
「10月から仕事を再開したい」という明確な目標を持っておられたので、 施術の効果がより高まり、比較的早い段階で痛みが楽になったのだと思います。
「痛いけど、○○をやるときは心が安らぐ」といった何かがあると痛みは早く良くなっていきますよ (^_^)
症例 床が畳からフローリングに変わってから足裏が痛い
お客さん
47歳 女性 接客業
初回来院
2016年8月
症状
1年前から左足の踵と足裏と右足の土踏まず付近に痛みがある。特に痛いのは左側。
原因として思い当たること:1年前、家のリフォームで床が畳からフローリングに変わった。 接客業で長時間の立ち仕事をしている。
痛みの出方:起きて一歩目にズキンと痛みが出る。その後、ズキズキ痛む。 仕事中、立ちっぱなしの時が辛い。
楽になるのは足裏を床に付けていない時だけ。
整形外科でレントゲン写真を撮ってもらった。右の踵には棘(踵骨棘)がある(しかし右足の踵は痛くない)。 左の踵には棘がない(でも左の踵が痛い)
飲んでる薬
特になし
施術の内容と経過
初回
姿勢を見ると左肩、左骨盤が上がっていた。 左足は外反母趾になっていた。
左右のバランスを整えるために骨盤と背骨の位置の調整を行った。 骨盤と大腿骨、大腿骨と脛骨の位置関係を調整した。足根骨の位置調整を行った。
2回目(前回から4日後)
「痛みが半分に減った気がする」とのこと。 施術内容は前回同様、骨盤と背骨の調整と下肢の調整を行った。
3回目(前回から4日後)
左のふくらはぎに怠い感じがあったのが減ってきた。左の踵の痛みも前回より楽になった。右の土踏まずの朝の痛みも楽になってきた。 施術内容は前回同様、骨盤と背骨の調整と下肢の調整を行った。
4回目(前回から8日後)
激痛はもうない。朝、床に足を着く前に動かしているので、朝の痛みも無い。 動き始めに痛くなることがたまにある。 施術内容は前回同様、骨盤と背骨の調整と下肢の調整を行った。
同時に施術した症状
特に無し
考察
この方は速いペースで改善された例。 「痛みがつらいので、改善できるものなら早めに改善したい」ということでしたので、週2回ペースでの来院を提案した。 こちらの提案を受け入れて、ちゃんと通って来て下さったので早めの改善につながった。
症例 宅配の仕事で荷物を持って走る時、踵が痛い
お客さん
50歳 男性 宅配便の配送のお仕事
初回来院
2016年6月
症状
宅配の仕事をしており、荷物を持って走ることが多い。
6か月前から右の踵と、左の土踏まずが痛い。特に朝は何をしても痛い。 横になったり、寝たりすると幾分楽になる。
日曜、月曜の週休二日で、月曜日は寝て過ごして仕事に備えている。
火曜日の午前中くらいまでは痛みは小さいが、その後は週末まで痛みが続いてしまう。
できるだけ早く良くなりたい。
という状況で、月曜日にご来院。
飲んでる薬
市販のロキソニンの薬を飲んでいる。あとは我慢している。
施術の内容と経過
初回
両脚とも大腿外側、ふくらはぎの筋肉がパンパンに張っている。
お身体の状況
立位で観察すると姿勢は悪くない。 仰臥位で観察しても骨盤の歪みも見られない。 という状況。
施術としては骨盤の調整を行った後、大腿骨と骨盤の位置関係を調整する施術を行った。 これにより、太腿の裏側の筋肉(ハムストリングス)が弛んだ。
大腿骨と下腿の骨の位置関係を調整した。
足関節の踵骨、距骨、舟状骨、立方骨の位置関係を調性する施術を行った。
また下腿三頭筋の筋肉を弛める施術を行った。
2回目(前回から7日後)
施術した翌日(火曜日)いっぱいは痛みをさほど感じなかったが、水曜日の午後から再び、右の踵が痛くなってきた。
施術としては前回同様、
- 骨盤の調整
- 大腿骨と骨盤の位置調整
- 大腿骨と下腿の位置調性
- 腓骨の位置調性
- 足関節の位置調性
を行った。
踵については踵の脂肪体の血流を良くする施術を行った。
3回目(前回から7日後)
ご来院時、コインパーキングから当院まで歩いた時、「前回より楽に歩ける」とおっしゃっていた。
お身体の状況は、骨盤の位置には問題が無かったが、右の太腿の裏の筋肉(ハムストリングス)の緊張がかなり強かった。
施術としては前回同様、
- 骨盤の調整
- 大腿骨と骨盤の位置調整
- 大腿骨と下腿の位置調性
- 腓骨の位置調性
- 足関節の位置調性
を行った。
お仕事の状況を伺うと、一日に何十軒、何百軒と回っているご様子・・・ これからお中元シーズンで宅配の荷物が増えて、8月までさらに忙しくなるとおっしゃっていた。
「負担が大きすぎますね」とお伝えした。
7日後に4回目の施術を行う予定であったが、忙しくて都合がつけられない、ということで予約取り消しとなった。 以後もご連絡なし。
同時に施術した症状
無し。
考察
生活習慣、労働環境など合わせて改善していかないと良くならない例でした。
あまりに過酷なお仕事状況だったので、正直、「仕事を休んだ方がいいですよ」と言いたくなるケースでした。
若い人なら何とかこなせるのかもしれませんが、50代の方には負担大き過ぎだと思いました。
施術した翌日から、また身体を壊すことをされてしまったら、どんな整体師でも良くしようがありませんからね。