痛み止めの薬 (ロキソニン)が効く仕組みについて調べてみました
横浜市鶴見区の整体「てらお整体院」 いしいです。
雨のあとは、気温が下がって過ごしやすくなりましたね (^^)
ロキソニンの働く仕組みとは
担当させていただく方の中で、頭痛対策として 「ロキソニン」を飲んでいる、という方がいらっしゃいます。
ロキソニンという薬があるのは知っていても、どうゆう仕組みで頭痛等の痛みを抑えるのか、調べたことがなかったので、手元にある「くすりの事典2010年版 成美堂出版」で調べてみました。
この本によると、
成分名は、「ロキソプロフェンナトリウム」という物質で、
働きとしては、
「炎症を引き起こすプロスタグランジンという物質の生合成を抑え、炎症にともなう腫れや痛みをやわらげて、熱を下げます。・・・(以下略)」
とありました。
はてさて、
「プロスタグランジンという物質の生合成を抑え」とは・・・??
このところについては、後ほど調査してみたいと思います。
プロスタグランジンとは?
”痛みと鎮痛の基礎知識 上 技術評論社 小山なつ先生著”という本を読みながら”プロスタグランジン”について調査中です ^^;
この本の190ページの記述によると
「プロスタグランジン(PG)は痛みや炎症に関係する生理活性物質です。・・・
PG単独では痛みを引き起こしませんが、ブラジキニンなどによる痛みを増強させる作用があるので発痛増強物質とも呼ばれています。」
とあります。ここまでだと、痛みを増強させるなんて、何て悪い奴だ! と思うのですが・・・
190ページ以降をさらに読み進めていきますと
”PGは、アラキドン酸を基質として、シクロオキシゲナーゼ(COX)によって作られます。
組織が損傷すると、細胞膜を作っているリン脂質にホスホリパーゼA2(PLA2)が作用して、細胞質内にアラキドン酸が遊離されます。
遊離アラキドン酸は、アラキドン酸カスケードと呼ばれる代謝経路でCOXにより代謝され、PGG2を経て、発痛増強物質であるPGE2やPGI2などが合成されます。
この2つのPGは、血管拡張作用を持ち、ブラジキニンの発痛効果を増強します。”
とあります。けっこう複雑ですね・・・ -_-;
大まかにいうとこんな感じでしょうか。
組織が損傷する≒細胞膜が壊れる
↓
細胞膜を作っている物質等からPGの一種であるPGE2やPGI2が合成される、
↓
で、このPGE2やPGI2は血管拡張作用とブラジキニンの発痛効果を増強する作用がある
ロキソニンはこの一連の流れを止める作用があるのでしょう。
では、一緒に止められてしまうであろう”血管拡張作用”には、どんな意味があるのでしょうか?